甲状腺による体重減少と増加

食べているのに痩せてしまう

痩せすぎ
体重が減少する原因は様々ですが主に栄養分の吸収不良、運動量の増加、食事量の減少などが挙げられます。食事や運動量に変化がないのにも関わらず体重だけが減少する場合は、何らかの疾患が原因となっている可能性があります。

食べても痩せてしまう場合に考えられる原因

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)

甲状腺は、のどぼとけの下方に位置し、甲状腺ホルモンを分泌する内分泌腺です。甲状腺ホルモンには細胞の代謝を促す役割があり、分泌が過剰になると心拍を自覚できるほどの動悸や体温の上昇が起こります。
その甲状腺の機能に異常が生じて引き起こされる疾患が甲状腺疾患です。甲状腺疾患は男性よりも女性、特に若い女性に多く見られます。甲状腺疾患には、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になる「甲状腺機能亢進症」や分泌不全による「甲状腺機能低下症」があり、このうち甲状腺機能亢進症の代表的なものがバセドウ病です。一方、甲状腺機能低下症では、治療のために甲状腺ホルモンを補充する薬を投与する場合があり、薬の作用で甲状腺ホルモン過多になる場合もあります。

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糖尿病

インスリンの分泌が不十分で血液中のブドウ糖の濃度が高い状態が続く生活習慣病です。初期の自覚症状はほとんどありません。進行するにつれて動脈硬化が起こりやすくなり、虚血性心疾患や脳卒中を発症する危険性が高まります。糖尿病では糖を摂取しても栄養として利用できず、代わりに筋肉や脂肪からタンパク質が使われてしまうため、体重が減少します。

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エネルギーの過剰消費

仕事や激しい運動などで脳や体を使い過ぎている場合には、エネルギーの消費量が増えるため、食事量は変わらなくても体重が減少します。十分な休養を取る、運動量を減らすなどの対処によって体重が戻るようであればあまり心配はいりません。

腸の病気

下痢や腹痛、粘血便などの症状を伴う大腸がんや潰瘍性大腸炎が原因で、体重が減少する場合があります。

急に太った

太る原因としてよく知られているのは運動不足や食べ過ぎですが、疾患が原因となっていることもあります。短期間のうちに体重が大幅に増加して太ったように感じたら、体重の増え方と日数を調べてみましょう。体重が増える原因に心当たりがないようであれば、何らかの疾患の可能性が疑われます。

急に太った場合に考えられる原因

甲状腺機能低下症(橋本病)

甲状腺ホルモンの分泌量が減り、心身の機能が低下した状態です。全身に浮腫が生じて食事の量が少ないにもかかわらず体重が増えます。また、口腔内の粘膜や唇、まぶたがむくんで顔がはれぼったくなり、便秘や月経量の増加、倦怠感、無気力などの症状が現れることもあります。

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クッシング症候群(副腎皮質ホルモン過剰)

副腎皮質ホルモンが多量に分泌されることで、体幹を中心に急激に脂肪が蓄積される場合があります。

糖尿病

インスリンの分泌量が不足して血糖値が上昇し、急激に体重が増える場合があります。

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多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

卵巣の機能に異常が生じてホルモンのバランスが乱れ、結果的に体重が急激に増える場合があります。

心不全

心臓のポンプ機能が低下すると、血液が鬱滞して体内に水分が貯留し、急激な体重増加に繋がる場合があります。

急な体重の増減があった際は当院までご相談ください

入口特に思い当たる節がないのに短期間で急激な体重の増減があった場合は疾患が原因となっている可能性があります。
溝の口駅前甲状腺・糖尿病クリニックでは、大学病院で長年にわたって糖尿病疾患や甲状腺疾患に関する診療をしてきた医師が、一人ひとりの状態に合わせた丁寧な診療を行っております。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。